歌劇「桶山伏」

以前青少年のためのオペラとして「真間の手古奈」のご紹介をしました。
それから約10年後の1966年に財団法人「青少年文化センター」から依頼があり、この「桶山伏」という歌劇を作る事になったようです。
「桶山伏」は狂言の題材をもとに飯沢匡、木谷暢両氏の台本で作られ、服部正が音楽をつけました。
この譜面を見るとなかなか面白い楽器編成です。
フルート、オーボエ、クラリネット、トランペット、トロンボーン、そして打楽器がいくつか、それとピアノとコントラバス。何とヴァイオリンもチェロも無いのです。
恐らく吹奏楽団でも対応可能なようにはからったのではないかと思われます。
全体で1時間近くのオペラですが、そこは「手古奈」とほぼ同じ規模感です。
さすがに「手古奈」ほどの大ヒットとはならなかったものの、地道に演奏はされていたようです。

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既に50年も経っているので「もう演奏される機会は無いだろう」と思っていたら、何と昨年香川県の団体が演奏会で取り上げられ、しかもその映像がYOU TUBEにアップされていました。これにはさすがに驚きました!
演奏して頂いたのは「こんぴらコーラスグループ」という団体ですが、ママさんコーラスが発展しすでに20年も活動を続けているという地元では評判の団体とのことです。
YOU TUBEの演奏を拝見しましたが、はっきり言って「ママさんコーラス」レベルではなく、かなり本格的な素晴らしいパフォーマンスをされていました。(伴奏はピアノのみでした。)

日本の様々な所でこういった活動をして頂いているのは大変ありがたく感謝の気持ちでいっぱいです。昨年も愛知県の中学校がマーチングバンドの大会で「真間の手古奈」の中の曲を採用していただき、全国大会にも出場できたという事で喜びのご連絡を頂きました。

こんぴらコーラスグループの益々のご発展をお祈りしております。
ちなみに、YOU TUBEのリンクも貼らせていただきました。
1時間近くの熱演がそのまま録画されています!

こんぴらコーラスグループによる「桶山伏」