レク&コン抜粋(2)-父の単身赴任が無ければ服部正は普通の保険サラリーマンだった!

服部正の父「服部正平」は全国に支店網を持つ銀行の銀行マンでした。当然現在と同じように「転勤のリスク」は常に持っていました。
正平が大阪に勤めていた時に家族も全員大阪で過ごしていましたが、「門司に転勤」の命を受けてさすがに動揺し、当時中学生だった息子「正」や弟の教育の事を考え不本意ながらも単身赴任を決意、家族は皆東京に戻ることになりました。
ここで服部正にとって大きなターニングポイントが生まれました。

1.ミッション系の青山学院中等部に転校
毎日礼拝があり、讃美歌を歌う生活となったため、西洋音楽の起源とも言える「宗教音楽」に始終接する事になりました。これによって服部正の「クラシック系音楽」愛好に火が点きました。
2.特に趣味のない単身赴任の正平がオフの時間潰しに何と当時流行っていた「マンドリン」を購入!夏休みに家族で陣中見舞いに行った時に服部正が目ざとく見つけ、門司滞在中にマンドリンの虫になってしまいました。

この2つのきっかけが服部正を音楽の道に進ませる「火付け役」になってしまいました。お題にある「保険サラリーマン」についてはこの後でその経緯を書きますが、少なくとも父正平は息子たちに良い教育を受けさせて一流の会社勤めをすべく、自身の勤めていた銀行の関連会社の保険会社に就職を斡旋すべく手を打つつもりでいたようであり、この時点ではこれらの動きは単なる「趣味の世界」から逸脱するとは夢にも思わなかったようです。

 

レクチャー&コンサート 講演内容の抜粋紹介(1)同世代の音楽家は?

11/5のレクチャー&コンサートでの前段のレクチャーでは意外とKMCのOBの方でもご存知ない事も多少あったりしたので、そこそこのご評価を頂いたのではと思っております。

これからしばらくの間、この講演内容をかいつまんでこの投稿でご紹介して参ります。

まずこのレクチャーの構成からご紹介します。

1.音楽家 服部正が誕生するまで
(音楽家になるきっかけと作風変遷の経緯)
なぜ服部正が音楽を仕事にする事になったのか?
副題では「父正平の単身赴任が無ければただのサラリーマンだった!?」として、どんなイベントが一般大学にいながら音楽家への道に繋がったのかをご紹介します。
2.服部正の素顔
(「音楽」と離れた時間の服部正)
まず服部正の自宅での状況を、自室のレイアウトを見ながらご紹介、趣味や食事、家庭の状況も簡単にご説明します。
3.服部正の主な作品
(当日演奏曲目を中心に)
ジャンルごとに分けて主な曲を列挙致します。
そして当日演奏した曲目を簡単にご紹介します。
4.終わりに
時期による服部正の音楽家としての動き、そして長寿で音楽活動を続けられた要因はなんであったかを最後に纏めとしてお伝え致します。

今回は、最初の部分だけ簡単に

服部正の生年(1908年)と同じ音楽家は?という事でスタートしました。

何といっても「ヘルベルト・フォン・カラヤン」と1カ月しか違わない誕生日であったこと、そして「朝比奈隆」氏とも同年生まれである事をご紹介、作曲家ではアメリカの「ルロイ・アンダーソン」、フランスの「オリビエ・メシアン」が同じ1908年生まれでした。
日本の作曲家は?という事で調べましたが1908年生まれではそれほど著名な方はいらっしゃらず、枠を広げて「同級生」(服部正は3月生まれで早生まれなので、1907年4月以降に生まれた作曲家)で調べると、奇怪なことが判明。
服部良一(1907年10月生)、レイモンド服部《本名「服部逸郎」》(1907年12月生まれ)が該当する事がわかり、奇しくも「服部」ばかりで当日の講演では会場からも失笑が!
もちろん「血縁関係はそれぞれ一切ございません」という事だけしっかり覚えていただきました!

次回は「父正平の単身赴任が無ければただのサラリーマンだった!?」についてご紹介します。

レクチャー & コンサート 無事終了!

昨日の音楽三田会主催のレクチャー&コンサートにご来場されました皆様、本当にありがとうございました。心より御礼申し上げます。

天気も良く3連休の最後の日にわざわざおいで頂き恐縮でしたが、ご来場人数は80名前後と聞いております。
当日は私の講演を40分、マンドリンのコンサートを1時間弱で終えました。

講演ではこのHPで記載した内容だけでなく、ちょっと面白いお話もさせて頂き、皆様からそれなりのご評価を頂けました。(自分自身「ほっとした」のが本音です。)

演奏では肝付様、呉様によるマンドリンとピアノの演奏、そして慶應義塾マンドリンクラブ三田会の皆様(指揮小穴様)の演奏の2段構えで服部正の曲をお届け致しました。

このけやきホールは故古賀政男氏の美術館の一連で作られており、古賀先生と言えば明治大学マンドリンクラブで有名であり、そのマンドリン(プレクトラム楽器)がよく響くように設計されたホールとの事で、人数的には26人の編成でしたが実に朗々と音が流れる素晴らしいホールでした。ご来場客の中で慶應義塾マンドリンクラブOBがかなりの比率でしたが、皆さん演奏を非常に楽しんで頂けたと思っております。

この前段の講演についてはこれから少しずつこのHPでも紹介して参ります。

 

11/5 音楽三田会 レクチャー&コンサート 締め切り

11/5に予定しているレクチャー&コンサートの無料入場整理券の申込を終了いたしました。お申込みされた方、関係各位には心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

当日は今の所天候は「晴れ」との事ですので、是非間違いなくお越しください。
トランプ大統領来日の当日なので各所で規制や検問等行われる予定であり、想定される以上にアクセス時間がかかるかもしれませんので、お出かけの際はご配慮下さい。

 

音楽三田会レクチャー&コンサートのご案内(**最終ご案内**)

本ご案内も3度目のご紹介となり、たびたび失礼いたします。
10/20が最終締め切りとなりますので、まだお申込みでない方はお早めにご連絡ください。(まだ余席はございます!!)
こちらの申込フォームからどなたでも申込いただけます。

第54回ALL-KMCコンサート(再度ご案内)

以前にも当館からご案内致しましたが、再度ご案内申し上げます。
10/14(土)16:00よりすみだトリフォニーホールにて開催されます。
慶應義塾の中等部(最若年12歳)からOB・OG(最高齢80代!)までのまさに老若男女が一堂に会する演奏会です。
是非お越しください。

(お詫びと訂正:上記チラシにて「三田会」と「大学」の演奏曲目が逆になっております。)

JASRAC明細表は当館の通信簿!!

JASRAC(日本音楽著作権協会)から3カ月に1回著作権の分配金明細が送られてきます。中身は該当期間での著作物の利用状況等がカテゴリー別(「演奏」「放送」「録音」「有線放送」「出版」「カラオケ、インタラクティブ」等)で表記されており、服部正の曲がそれぞれのカテゴリーでどのくらい利用されたかが記載されています。
カテゴリーによって集計期間が異なるので(3カ月毎、6カ月毎等)毎回分配金が同等になるという事は無く、当然利用パターンも異なってくるので、毎回その内容を見るのもとても興味があります。

「放送」や「録音」「有線放送」等は利用実態がほぼ企業なのでそれほど関心は高く無いのですが、やはり「演奏」はどんな曲が取り上げられたかを知ることにとても参考になります。歌曲の「野の羊」は常連曲となっています。
また「カラオケ、インタラクティブ」も一般の方が利用対象になるので、どんな曲が選ばれているのかとても興味深く拝見しています。服部正の作品の中ではやはり「バス通り裏」や「ヤン坊・ニン坊・トン坊」は定番であり、「はとぽっぽの体操」も地道に数値を確保しています。自治体の「県・市の歌」や「校歌・社歌」も時々登場してきます。ただ「歌謡曲」というジャンルが服部正には殆ど無いので、他のカテゴリーも含め全体のデータ数も非常に少ないのが実態です。
これらはだいたい半年から1年前の実績で集計されるので、例えば高校野球出場校が絡んでくると忘れたころにその実績が届けられるので、その都度出場校に敬意を表したりしています(!)。
こうやってみると当館の来訪者の方々の反響等も全く関係ないわけでも無さそうなので、当館の年4回の「通信簿」としても位置付けております。

実は本日その書類が届きました。今年からはデータを直接ネットでダウンロードできるサービスも開始されましたが、やはり紙で見るデータはそれなりに重みを感じてしまいます。

JASRAC明細表

ところでこれをご覧頂くとお分かりの通り、昔懐かしい「ラインプリンタ印刷」(初期のコンピュータシステムで使われた左右に紙送りの穴が付いた蛇腹方式の折り畳み連続紙印刷)で、今ではなかなかお目にかかることはありません。
恐らくJASRACのITシステムも古くからの様々な因果を引きずっているため最新のIT化になかなかしきれないのでは、とお察しします。
(小生の現役時代の本業だったので、背景は非常に理解できます!)

マンドリン向け編曲の妙:服部正が好んだ作曲家 ヨハン・シュトラウス

服部正は慶應義塾マンドリンクラブ(KMC)の定期演奏会で第32回から第150回までの約120回近く(60年以上)にも及び指揮をしており、その中で様々な作曲、編曲の作品を提供していました。
中でも好んで編曲したクラシック作曲家の中に「ヨハン・シュトラウス」がおり、父、弟の作品も含めてかなりの数の「ウィンナワルツ」や「ポルカ」の編曲をしており、KMCの定期演奏会に何回も登場した曲もあります。

<ワルツ>
美しく青きドナウ、ウィーンの森の物語、皇帝円舞曲、南国のバラ、他
<ポルカ>
雷鳴と電光、狩のポルカ、トリッチ・トラッチポルカ、鍛冶屋のポルカ(ヨゼフ)、休暇旅行で(ヨゼフ)、とんぼ(ヨゼフ)、他
<その他>
「こうもり」序曲、「ジプシー男爵」序曲、ラデツキー行進曲(父ヨハン)、歌劇「こうもり」から各種アリア等

同時代のスッペ、レハール等の序曲やワルツもいくつか編曲しており、ウィンナワルツ系は非常に親近感を持っていました。
明るく聞きやすい曲という事で服部正の作風にもマッチしていたのでしょう。これらの曲は殆ど戦後の作品で比較的晩年に編曲された曲も多く、特に1970年代以降の演奏旅行ではこういったワルツ、ポルカを必ずと言って良いほど取り入れていました。

実は来る10月14日(土)にすみだトリフォニーホールにて恒例の「オールKMCコンサート」が予定されており、ここで服部正編曲の「皇帝円舞曲」をKMC三田会(OB・OG演奏団体)で演奏する事になりました。

シュトラウス 皇帝円舞曲の自筆の編曲譜

「昔取った杵柄」ではありませんが、こういった曲になると俄然年配OB・OGも張り切って演奏します。もしご関心をお持ちならばぜひご来場ください。(まだ具体的なチケット販売等は現状不明ですが、一応「お問合せ」頂ければ対応検討致します。)

音楽三田会レクチャー&コンサートのご案内(*慶応関係者以外もご参加歓迎!*)

「音楽三田会」と言う組織があります。
これは「音楽学部」らしきものが無い慶応義塾の卒業された方が比較的多く音楽業界で活躍されていらっしゃり、そういった方々のOB会的存在になります。
実は服部正も第2代の会長であった時がありました。
今回「歴代会長の業績シリーズ」という企画をこの音楽三田会にて実施することとなり、中身は「講演」と「演奏」という2段構えとなっています。
そしていきなり第1回目として「服部正」が対象となってしまいました(!)。

日時:11月5日(日)14:00~
場所:古賀政男音楽博物館内「けやきホール」(代々木上原駅)
<入場無料>(音楽三田会HPよりメール申込にて整理券発行)
内容:レクチャー・「わが父 服部正」(服部 賢)
...コンサート「服部正のマンドリン音楽」
....①肝付兼美氏 マンドリンソロ 服部正「海の少女」、他
....②KMC三田会アンサンブル 服部正「荒城の月幻想曲」他

本件につきまして詳しくは「音楽三田会」のHPにご案内が載っておりますので、是非ともご覧ください。(申込要領もそこに記載されております。)

尚、本HPでは慶應義塾マンドリンクラブご卒業の方を対象に整理券の受付も対応する事になりましたので、関係の方はこちらからお問合せお願いいたします。
(一般の方々につきましては音楽三田会側からのお申込みにてお願いしておりますが、当館でも対応致します。上記問合せリンク先の要領をご覧ください。)

会場がそれほど大きくないので予定数に達しました場合は締め切り(10/20予定)前にお申し込みを打ち切る場合もございますので、予めご承知おき下さい。