広場のコンサートのプログラムを整理していたら、ちょっと気になるページが見つかりました。
というのも、演奏会に配られるプログラムにはつきものの広告宣伝のページが「広場」のプログラムにも当然載っていましたが、そこに「服部正」が登場しているのです。
パイロット万年筆の方は譜面を書いている姿なので実に的を得ているのですが、武田薬品の「心を静める」鎮静剤(?)については何故服部正の指揮姿なのかちょっと考えこんでしまいました。「音楽を聴く」事が心を静めるという事だと思いますが、それにしても当時(昭和30年代前半)の広告宣伝が今から見れば実に「愚直で真面目な」取り組みをされていた事が分かります。
当時ステレオ装置はまだ普及間もない頃で、テレビと同じく「高嶺の花」と言われた家電製品でしたが、そのステレオを作っていた山水(サンスイ)の広告音楽を作った事による関係なのか、「サンスイステレオ」のPRにも下の写真を使われていたようです。
右に座っているのは妻の服部冨士子と思われ、背景を見ても自宅の自室での撮影らしいですが、ステレオの上にちゃっかり慶應義塾マンドリンクラブのレコードを立てかけてあったりするのも何となく「手作り」のコマーシャル写真のイメージ満載で、当時の素朴な時代を感じる一コマでした。