「手古奈」の論文入手!

この度大変貴重で有難い論文を頂戴致しました。それは服部正のオペラ「手古奈」に関する論文で、武蔵野音楽大学院の井上明代氏が執筆した「青少年のためのオペラ「手古奈」「真間の手古奈」の特異性」と題した修士論文でした。

昨年の4月のGWの前頃、当資料館に一通の問い合わせがあり、「手古奈に関する情報が欲しい」という事でした。

聞くところによると井上氏は音楽大学で声楽を専攻されていましたが、ご実家のすぐそばに「市川 手古奈霊堂」があり「是非この題材にて修士論文を書き上げたい」との事で、資料館としても全面的に協力する事に致しました。

手古奈の直筆譜、当時の出版楽譜等可能な限り貸し出し、ヒアリングにも応じ、少しでも論文執筆のご支援をさせて頂きましたが、このほど無事提出されたとの事で、こちらにも論文のコピーを頂戴する事が出来ました。

戦前、戦後のクラシック音楽界、特にオペラの面からの状況に始まり、学校教育の面からも当時の文部省の指導等に深堀をされ、さらには「手古奈」と「真間の手古奈」の音楽面での違いについても音楽大学大学院生としての視点で突っ込んだ分析をされております。当然ながらオペラ「手古奈」に関する論文としては本邦初であり大変意義があるものと拝謁させて頂きました。

聞くところによりますと本論文は「学内扱い」となっており一般には公開されないそうですが、もしお問合せがあった場合は資料館経由で必要部分等の対応で井上氏に取り次ぐことにしたいと存じます。(ご本人にもご了解を頂きお名前を公表しております。)

本論文の結論の一下りのみご紹介させて頂きます。

「手古奈」は大勢で上演するオペラであり、服部正の言葉から明らかになった「集団で音楽をする」という彼の音楽の原点が「手古奈」の作曲に大いに反映されたと考えられる。

井上様、本当に素晴らしい論文ありがとうございました。
服部正も天国で喜んでいると思います。

館長
1955年 服部正の長男として東京で生まれた。                     1978年 慶応義塾大学卒業(高校よりマンドリンクラブにてフルート担当)        同年    某大手電機メーカーに入社(営業業務担当)                  2015年 某大手電機メーカーグループ会社を定年退職                  現在 当館館長として「服部正」普及活動従事       

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