今年の4月に「服部正の休日」という題で野球のお話を記載しました。
服部正自身は音楽以外に本当に趣味らしい趣味が無く、パチンコも賭け事(麻雀・競馬等)も全くしませんでした。将棋は多少やりましたが、特に相手を探して外出するような事もなく、また自動車の運転免許も持たないためドライブとは無縁でした。
そんな中で唯一好きだったのは8ミリの撮影でした。
当時からすると結構高かった機械を持ち、様々な所に演奏旅行や家族旅行に行った時に色々撮っていたようです。
自宅にも結構しっかりした8ミリ投影機を持ち、カメラ店で現像出来た8ミリテープを映画館のように部屋を暗くしてスクリーンに映して家族で見た記憶はかすかに残っています。その頃の8ミリは音声は無いので、無声映画を見ているような雰囲気でした。
遺品としての撮影されたフィルムも多少残っていたのですが、何しろ今この8ミリを投影する機械がなかなか入手できず、先般企業のサービスでDVD化して頂けることが分かったので、試しに1~2本やってみました。
テープリールに「〇〇旅行」と無造作に書いてあるものは避けて、ひょっとしたら服部正の仕事中の映像でもあるかと期待できる無記名のテープを企業に出しましたが、内容はやっぱり家族の撮影であり、今お子さんをお持ちのご両親が撮るような育児の記録的なものが殆どでした。
確かに考えてみれば「撮る事」が趣味の場合は自分が被写体になることはまずあり得ないので、これは「服部正としての画像遺産」にはなりませんね。
そのうち家族で旅行に行く事もほぼなくなった頃に、この8ミリ撮影機も陽の目を見る事はなくなりました。
下の写真は昭和30年代前半に慶応義塾マンドリンクラブの夏合宿で長野県の菅平に行った時に服部正が8ミリ撮影をしようとした時のものと思われ、多分マンドリンクラブ員が写真撮影して頂いた物だと思います。
(何故、昭和30年代前半と分かるのか?横に立っている子供は恐らく小生であり、逆算した結果です!)