皆様、旧年中は大変お世話になりました。
新型コロナウィルス感染症が終息化の兆しが見えない中、素直に「明けまして、、、」と言いづらいのが昨今の状況と思われます。12月中は様々な別件対応で当館も新たな投稿が出来ず、ご心配をおかけしたかもしれません。家族を含め感染者は出ておりませんので、取り急ぎご案じ無き用お願いいたします。
昨年は感染症の影響で「音楽界」も大変な逆風の嵐に巻き込まれました。軒並み演奏会は中止、演奏家も活動の幅が一気に無くなり大変ご苦労されていると思われます。
一方でアマチュアの活動家も大きなイベントが挙行できず、特に学生団体は最高学年の方々が「卒業演奏会」も出来ずに大変つらい思いをされたのではとお察ししております。
とは言え昨年は当館にとってもなかなか意義深いエポックがいくつかございました。
コンコルディア様による、服部正の長く埋もれていた戦中の作品「陸を行く」の再演がきっかけで、この曲に対し様々な方から高評価を頂きました。年末にも関西のB-One様が服部正の大学卒業直後の作品「デッサン」を取り上げていただきました。こちらは残念ながら感染症拡大第三派のため演奏会自体が中止になってしまいましたが、それまで団員の方が一生懸命練習頂いたことを思うと頭が下がる思いです。どちらも出身母体である慶應義塾マンドリンクラブと縁がそれほど強くない事が大変有意義で、日本のマンドリン音楽界でもまだ服部正という存在に目を向けて頂いている事に、大変感謝の気持ちを強く持ちました。
一方で「京都府立医科大学 学歌」につきまして本資料館にてご紹介したところ、ご卒業の皆様の中でフレーズの違和感があった事で真相究明をされていた事が分かり、その解決に向けた方向性が見えたことに望外の謝意を頂き大変恐縮したこともございました。この曲も戦前に生まれた曲で、当時の曲に昨年はかなりスポットライトが当たったように思われました。
今年もまだ感染症対応が続く中、音楽活動も全面的に再開できる見通しが難しい中で、当館としても地道に活動を続けていきたいと考えております。
皆様もご健康を第一にお過ごしください。
本年もよろしくお願い致します。
館長 服部 賢