クリスマスの時期になると様々なクリスマスソングが町中、そしてテレビでも流れまくります。
クリスマスソングは古今の定番名曲がたくさんあるので、服部正としても特段のクリスマスナンバーの作曲はなく、もっぱら編曲に勤しんでいたようです。
そんな中、昭和30年代の幼児ラジオ番組「お話出てこい」にクリスマスをテーマにした放送がいくつかあるのを譜面で発見しました。
まず昭和32年12月24~25日という、まさに当日に放送されたものが「もみの木」と「クリスマスの贈り物」と題された曲です。
「もみの木」は古くからドイツの民謡として歌われていた物をアウシュッツ氏他がクリスマス用に歌詞を付けたとされていますが、「お話」に出てくる服部正の曲にはそのメロディは登場しないようです。ただ、歌詞を見ると「イェス様・・・」等かなりキリスト教的イメージが出ており、昭和32年頃の幼児にとってクリスマスはかなりおごそかな雰囲気もあったのかもしれませんね。
一方で昭和35年12月19日~20日にもこの「お話」にクリスマス的テーマが扱われている譜面も残っていました。
「サンタがいっぱい」という題で歌詞が譜面に記載されていましたが、前半には「ジングルベルのレコードがジングルジングルなったとて、サンタのこないクリスマス くつしたカラッポクリスマス そんなケチなクリスマス とっとときえていっちまえ」という、なんとも穏やかでない歌詞でびっくりしました。
後半は「僕の街にはサンタがいっぱい、、、」となっていたので、ストーリー的には「サンタがやっぱり来てくれた」的なハッピーエンドのお話と想像できます。
いかんせん譜面には全体ストーリーが載っていないので推測の域を脱しませんが、仮にこれが違う町々での出来事とすると、何となく「由々しき社会問題」を彷彿させる歌詞とも思え、幼児向け番組とは言え「謎」を提供するアイテムでした!
今年ももうすぐ終わりになります。
1年間ご覧頂きありがとうございました。
また来年も地道に情報発信を続けてまいりますので、よろしくお付き合いください。
どうぞ皆様にとって良いお年を迎えられるように、お祈りしております。