服部正はあまりお酒を飲みませんでしたが、喫煙は嗜好していました。
特に「服部正のトレードマーク」と言われているのが「パイプ」です。
自分でも買ったりしていたのですが、仕事仲間の方々が海外へ行った時の服部正へのお土産に外国製のパイプを結構多数頂戴していました。
ここに今手元にある遺品としてのパイプをお見せします。
この中でも形状が変わったもの、特殊なものをいくつかご披露します。
手前左の白いパイプには「T.Hattori」という文字が刻まれている特注品のようです。
過去の写真を見る限りでは40代からパイプを嗜好し始めていたようです。
左は恐らく50代前半、ダークダックスが北欧旅行の際にお土産で買ってきて頂いた物です。
(バックは服部正の自宅の仕事場です。苦手な(!?)ピアノもしっかり鎮座しています。)
右は78歳の時の同窓会の時の写真だそうです。(1984年)元気な時はどこに行っても必ず携行し、ちょっとした待ち時間や談笑の時にはパイプに火を点けて楽しんでいました。
今はタバコは自動販売機かコンビニで買うのがほとんどですが、昭和時代は様々な街角にタバコ屋があり、普通はそこで購入していました。服部正の自宅のすぐそばにも間口2mにも満たないタバコ屋があり、当時としてはタバコだけでなくパイプの葉も売っていました。私が幼い頃おつかいでそのタバコ屋に「いつもの葉っぱ」と言って買いに行かされたこともよくありました。
パイプを吸いながら譜面を書いていたり、移動中にパイプをくゆらせる姿は当時としてはいたって自然な光景でしたが、今の時代パイプを吸っている人を見かける事はほとんどありません。
先日街でパイプを吸いながら歩いている人を見かけて、なつかしく思わず見とれてしまいました。なかなか有人のタバコ屋が見つからない今、葉をどうやって調達しているのか、と余計な心配までしてしまいました。
皆さんももしパイプを吸われている方を見かけたら、ものすごいレアものと思っても良いのではと思います。