埼玉県の中央部に「菖蒲」という地域があります。JR等の鉄道の駅が無いので知る人ぞ知る所ですが、私は以前さいたま市に住んでいた頃家族でいちご狩りをしに行ったので親近感を持っています。一番近い駅が高崎線の桶川駅ですが、気付いてみたら市町村合併で「久喜市」になっており、久喜の中央官庁は宇都宮線沿線なので久喜市のかなり端っこに位置する町となってしまいました。
そこにある「菖蒲南中学校」の校歌を服部正が作曲しました。そのご縁で今般お邪魔して自筆譜の寄贈をして参りました。
桶川駅まで教頭先生にわざわざお迎え頂き、車で20分程度で学校に到着、校長先生に迎えて頂きました。
校長室の中にお邪魔すると何と服部正の自筆の色紙が飾られてあり、聞いたところ校歌が出来た頃にここの学校に服部正がお邪魔し校歌披露式をやった時に書いてもらった、とのことでした。当日は校歌を歌う時に自ら指揮をした、とのエピソードも語り継がれていました。この色紙の横に貼ってある新聞の切り抜きは服部正の訃音の記事であり、ここまで服部正の事を見ていて頂いていることに大変感激致しました。
そしてわざわざ全校生徒を集めた、というので恐る恐る体育館に向ったのですが、全校でも150名前後というコンパクトな中学校であり、まずは気分も一安心。校長先生の過分なご挨拶に始まり、最後に全校生徒で校歌を熱唱して頂きました。150名でも十分に体育館に鳴り響く素晴らしい歌声でした。歌っている生徒の皆さんの表情を見ても、とても素朴で素直な表情に見え、校長先生や教頭先生も「本当にいい生徒たちが集まっている」とおっしゃっていたことが実感として体にしみわたりました。
校長先生、教頭先生、お迎え頂いた先生各位、そして素晴らしい歌声を聞かせて頂いた生徒の皆さん、本当にありがとうございました。